自律分散システム

世の中を見渡すと,同質のものがたくさん集まって組織を作り機能しているものがたくさんみられます. 例えば,私達の体では,同じような細胞が集まって一つの器官を作っています.また,私達人間がたくさん集まって社会を作り,いろいろな社会が組み合わさってひとかたまりになった国が世界が成り立っています.このような組織をたくさんの要素から成り立つ「システム」としてみたとき,同じ性質をもった「部分系」がお互いに局所的に影響を与えたって,全体としてまとまった働きをしていると考えることができます.このように個々を構成する同質の部分系が局所できな相互作用で全体の働きを成立させているシステムを自律分散してテムを呼びます.

全体をまとめる上位の「監督者」を持たず,独自に振る舞う個の協調で成り立っている自律分散システムは,その協調性により状況の変化に柔軟に対応できる性質を持たせることができるのではと期待できます.この研究では自律分散システムとして主に「結合振動子系」と考え,その振動パターンの生成と適応的変化について考えています.


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